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聖書……マルコによる福音書2章1−12節(中風の人を癒す)
寝たきりの病人に対して、「あなたの罪は赦される」と言うのと、「起きて、床を担いで歩け」と言うのと、どちらが易しいでしょうか?
2000年前の当時ですと、「あなたの罪は赦される」と言うことは、神が与えた罰を勝手に免除することですから、これは神に対する冒瀆であり、その人が神に罰される可能性があります。ですから、恐ろしいことです。
しかし、「起きて、床を担いで歩け」と言っても、何も起こらなければ、言った本人が恥をかくだけです。もう二度とイエスを相手にする人はいないでしょう。
結局、この「中風の人を癒す」物語では、イエスは両方のことを言ってしまっています。しかも加えて、「人の子(人間)には罪を赦す権威がある」と宣言までしています。彼は結果的に神への冒瀆だということになってしまっても、それでも人の罪を赦し、また「病は神の罰である」という迷信から人間を解放したかったのです。
イエスは当時の人々から見れば「宗教を破壊する者」「無神論者」のような存在に見えたかもしれません。しかし、そうなってしまうことを恐れるより、彼の人間への愛は大きかったのでした。
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