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聖書……新約聖書マタイによる福音書4章1−4節(人はパンだけで生きるのではない)。
今日の日本は、まさに「神なき民」「神なき国」の末期的様相を呈していると言っても良いのではないかと感じています。
日本に住む人が皆キリスト教を信じてくれたらいいのだとは言いませんが、それにしても、この国の倫理・道徳の凋落ぶりは、詰まるところ「神の愛」によって私たちが造られ、生かされているという概念が無いことと無関係ではありえないのではないかと思わされます。
イエスは「人はパンだけで生きるものではない」と言いました。つまり人間は、ただ餌のようにものを食べているだけでは人間らしい生涯を送ることはできません。これは神を知らない人でも容易に理解できるでしょう。
しかし、加えて「人は神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」という言葉は、一般的な日本人はどう理解するでしょうか。
特定の宗教に依らずとも、「自分の理解している神」という形で自分を超越した方を意識する方法を使っているグループに、アルコホーリック・アノニマス(AA:アルコール依存者の自助グループ)があります。12のステップに従って、自分の破綻した人生を見つめ直し、新しい人生を立て直してゆく上で、「自分の理解している神」に自分を委ね、祈りつつ歩みを進めてゆきます。この方法は、薬物依存者、精神疾患の自助グループにも応用されています。
私は教会であっても、この「自分の理解している神」で良いと思います。誰も神を自分の目で見た者はいないのです。誰も神を把握しきる人はいません。本当はみんな「自分の理解している限りの神」しか知らないのですから、そのことに自信を持って良いのです。
AAなどで神という概念や祈りといった方法が取られていることは、人生を破綻から救ってくれるのはそういう方法しかありえないのだということを示していると思います。「自分なりに理解のできる神」に頼りながら、個人、そして社会の救いを求めてゆきましょう。 |